金鑚神社
埼玉県児玉郡神川町二ノ宮750
■御嶽山の中腹に顔を出す巨大な岩盤「鏡岩」
御室山を神体とする山岳信仰の神社である。
金鑚神社と表記しているが、『新編武蔵国風土記稿』には、
「神體金山彦尊或は素戔嗚尊とも云、二十二村の惣鎮守なり、
神名帳に武蔵国児玉郡金佐奈神社名神大と載す」とあり、
金佐奈と記されている。
社伝によると、ヤマトタケル(日本武尊)が東征のおりに、
火打石を御霊代として御室山に納め、
アマテラス(天照大御神)とスサノオ(素戔嗚)
を祀ったとされているが、『風土記稿』にあるよ
うに、鉱山や金属の神とされるカナヤマヒコ(金
山彦尊)を主祭神と考えたほうがよさそうだ。
『大日本地名辞書』にその由縁と思われる記述がある。
(『磐座百選』から一部抜粋)
上長瀞の梵天岩
埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1013
■秩父地方の厄払いの習俗、荒神堂のお精進
秩父地方では、夏季、疫病や厄災などの侵入を
防ぐ「フセギ」と「垢離(こり)」とよばれる習俗が行わ
れる。フセギとは、塞ぎ、または防ぎのことで、
垢離とは、川の水で禊をすることを意味する。
秩父鉄道の長瀞駅と上長瀞駅のほぼ中間、国道140号線脇に、
長瀞上区の公会堂があり、同所に竃三柱神社が祀られている。
三方荒神ともいわれ、荒神様として親しまれている。火の神であり、
竃の神でもあり、厄災にもつながる神として信仰され、
かつては荒神堂とよばれていた。この荒神堂で、「大山精進 」が
行われる。例年7月22日に行われていたが、会社に勤める人が多くなり、
7月末の日曜日に変更された。
(『磐座百選』から一部抜粋)